KC看護アカデミアブログ
こんにちは!
塾長の陀安です。
小論文を書くときに、何から書けばよいのか、どのように組み立てればよいのか、迷う方がいるのではないでしょうか。
小論文の参考書のなかでよく言われるのは、
・序本結
・序破急
・起承転結
といった構成法です。
序本結とは「序論」「本論」「結論」の略で、はじめに主張の要点を簡潔に示し、次に詳しく具体的に述べ、最後に結論をまとめるという構成のことです。
序破急とはもともと能などの古典芸能の三部構成のことで、小説の物語構成の一つとみなされています。導入、展開、終結という流れを指します。
起承転結とはもともと漢詩の構成法の一つで、四句からなる漢詩で、主題をうたい始める第一句(起句)、発展させる第二句(承句)、場面を転じる第三句(転句)、全体をしめくくる第四句(結句)という流れのことです。
いずれも文章構成法として取り上げられますが、小論文に当てはめたとき、抽象的でわかりにくく、いまひとつしっくりこないときがあるのではないでしょうか。
その理由は、序破急と起承転結に関しては、そもそもの始まりが物語系の文章の構成の仕方として考えられたものであり、小論文のような論文系の文章の構成法として考えられたものではないからです。
また、序本結は、シンプルではあるものの、シンプルすぎてどう書いたらよいか具体的にわからないというのが実情でしょう。
OREO方式
そこで、小論文の構成に使える「OREO」をご紹介します。
OREO方式は、英語圏の学校で長い間教えられてきた英作文の方法です。
O: Opinion(意見)
R: Reason(理由)
E: Example(例示)/Explanation(説明)
O: Opinion(意見)
たとえば「外国人看護師は必要か」というテーマで書くとします。
O: 外国人看護師は必要である。
R: なぜなら、高齢化により看護需要が高まるのに対して、少子化によって十分な数の看護師の供給ができなくなると考えられるからである。
E: たとえば2023年の高齢化率は29.1パーセントで過去最高を記録した。2050年には38パーセントになると予想されており、総人口に占める高齢者の割合は今後も上昇し続ける。他方で少子化が深刻であり、出生数も年々減少している。これは、患者の数が増える一方で、患者をケアする看護師の数が減り、需要と供給のバランスが崩れることを意味する。需給のバランスが崩れると、サービスの質の低下や看護師の疲弊も懸念される。もはや国内だけで十分な数の看護従事者を供給することは不可能であり、外国人の力を借りる必要がある。
O: したがって外国人看護師は必要である。
OREOに当てはめると、とてもスムーズに書くことができます。
もちろん、特にExample/Explanationの部分は、何をどういう順序で説明するかを考える必要がありますが、おおまかな道筋は明確です。
どんなテーマであっても書く順序に迷わない、というのがOREOのよいところです。
OREOにそって一度練習してみてください。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。