KC看護アカデミアブログ
こんにちは!
塾長の陀安です。
設問を解く際のポイントの2回目です。
今日は、抜き出し問題(書き抜き問題)と説明問題のポイントをお伝えします。
◉抜き出し問題のポイント
抜き出し問題(書き抜き問題)は、本文の一部分を抜き出して答える問題です。
たとえば「傍線部の筆者の気持ちを表現する30字以内の語句を本文中から抜き出して答えなさい」といった問題です。
抜き出し問題は、たいてい、字数の範囲が指示されています。それが大きなヒントになります。
字数の指定は5字きざみになっていることが多く、たとえば「5字〜10字」「20字〜25字」といった指示です。その条件に合う語句を探すことになります。
一方、たとえば「30字以内で」というように、上限だけが指定されている場合もあります。
この場合、たとえば18字の語句や21字の語句も条件に合うわけですが、それらの語句が答えである可能性は低いと思います。
なぜなら、もし18字の語句が正解であるなら、設問では「20字以内で」と指示するのが自然だからです。同様に、21字の語句が正解なら、「25字以内で」と指示するはずです。
ポイントは、国語の問題における字数設定が、多くの場合、5字きざみになっていることです。出題者は5字きざみで条件を設定する傾向があります。
したがって、「30字以内で」という指示なら、26字〜30字の語句が答えである可能性が高いのです。その範囲で語句を探せば答えを見つけやすいでしょう。
また、抜き出し問題の注意点として、一字一句正確に抜き出すということも忘れてはいけません。句読点の有無まで、書いてあるとおりに抜き出します。
◉説明問題のポイント
説明問題は文字通り、文章で説明する問題です。
たとえば「傍線部の理由を50字以内で説明しなさい」といった問題です。
①問われ方に応じて、解答文の文末表現を決める。
「なぜ」を聞く問題なら、解答文の文末は「〜から。」「〜ため。」にします。
「どのようなことか」と聞かれたら、解答文の文末は「〜こと。」にします。
「どのような気持ちか」と聞かれたら、解答文の文末は「〜気持ち。」にします。
その他の問われ方の場合も、問いに対する答えとしてふさわしい文末を心がけてください。
文末表現がずれていると、内容がよくても減点される可能性があります。
②本文中の語句を利用して解答文を作る。
説明問題は自分で解答文を作成しなければならないというプレッシャーがあるかもしれませんが、すべて自分の言葉で説明しなければならないわけではありません。
設問に関連する本文中の重要語・重要表現を探し、それらをうまく活用して解答文を作ればよいのです。
模範解答と完全に一致する解答文を作れる人などいません。採点者は必要な要素が解答文に含まれているかを見ます。必要な要素は本文中にあるわけですから、本文中の語句を積極的に使って解答文を作ることによって、部分点をもらえる可能性が高まります。
説明問題は部分点を狙いましょう。ただやみくもに書くのではなく、どういう要素が必要なのか、それは本文中のどの語句に表れているのかを考えて、分析的に解答文を作ります。
ただし、問題文が小説の場合、注意が必要です。小説の場合、解答文に利用できそうな語句が本文中に見つからないことがあるからです。
小説は、評論・随筆のように「筆者の言いたいこと」を直接的に記述する文章ではなく、状況の描写や、人物の心情・行動の描写が記述の中心になる文章です。
そのため、「説明」に使えそうな的確な語句が本文中になかなか見つからないのです。
したがって、小説の説明問題では、ヒントになる本文の記述を見つけたうえで、それを的確に説明できる言葉を自分で考えなければならないことがあるのです。
たとえば、重要箇所として「太郎は顔を曇らせた」という記述が見つかったとしましょう。「顔を曇らせた」という語句をそのまま解答文に利用するのはあまりよくありません。「顔を曇らせた」は慣用句で、心情を明確に表現する言葉とは言えないからです。
太郎の気持ちをもっと的確に説明できる言葉、たとえば「暗い気持ちになった」や「不安になった」という言葉で言い換えて解答文を作るようにしてください。
③指定字数の上限いっぱいまで書く。
たとえば「50字以内で」という指示なら、9割の「45字」を目標に書きましょう。字数が不足していると、それだけで減点対象になります。
④句読点の扱い方に注意する。
「句読点も字数に含める」という指示があれば、それに従い、句読点も一字と数えましょう。
指示がない場合でも、一字と数えておくのが無難です。
また、解答文の最後には必ず句点をつけます。
今日は、抜き出し問題(書き抜き問題)と説明問題を解く際のポイントについてお伝えしました。
国語の勉強をするときに、少しでもお役に立てたら幸いです。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。