KC看護アカデミアブログ
こんにちは!
塾長の陀安です。
今日は、看護学校の受験を考えていらっしゃる社会人の方に向けて、どんな対策が必要なのか、お話します。
一口に社会人といっても、仕事をしている方、アルバイトをしている方、主婦の方、無職の方とさまざまでしょう。
共通するのは、学業から離れてしまっているという点だと思います。勉強に自信があるという方ならもちろん問題はありませんが、多くの方は勉強に不安を抱えていらっしゃるのではないでしょうか。
三年制の看護学校の一般入試では、多くの学校で受験科目として英語、数学、国語、小論文があります。小論文はほぼ必須で、英数国から2科目を選択する形が多いです。
英語ではまず英単語の知識が問われます。しかし長文を読解するためには英単語の知識だけでは不十分です。特に近年は何が述べられているかを把握する読解力を重視する問題が増えてきています。また、定番の空欄補充、並べ替え問題では、文法の理解が問われます。
数学は基本的な計算力がまず問われます。たとえば小数の計算、分数の計算の仕方を再確認しておく必要があります。因数分解、方程式・不等式、二次関数はどの学校でもよく出題されますし、三角比や場合の数、確率を出題する学校も少なくありません。
国語は漢字をはじめ四字熟語などの知識問題に加えて、文章の読解問題が出題されます。英語や数学に比べて対処しやすいという印象を持つ方は多いでしょう。
小論文は文章を書くだけなので簡単とも思えますが、まとまった量の文章を書く習慣がないと苦戦する科目です。また、多くの人は文字を実際に紙に書く機会がどんどん少なくなっているため、「読めるけど書けない漢字」が意外に多いことに驚くはずです。受験直前にさらっと練習するのではなく、時間をかけて対策をしたい科目です。
「社会人入試」の使い方
さて、社会人の方の中で、いま就業されている方、あるいは最近まで就業されていた方であれば、「社会人入試」の枠で受験することができます。多くの学校でそのような「社会人入試」枠があります。
「社会人入試」では、受験科目が「小論文のみ」、「小論文と国語」などのように、少なく設定されています。それは学業から離れて仕事をしていた人にも広く受験の機会を提供するためです。たとえば、仕事をしていた人は二次関数に触れる機会が少ないでしょう。そういう人に数学の試験を課すのは酷だから、受験科目から外してあげようという配慮に基づく制度です。
定める就業期間は学校によって違うので調べてください(だいたい2年くらいです)。その条件に当てはまる方は「社会人入試」で受験することをお薦めしますが、注意が必要です。それは定員が「若干名」となっていることです。多くの学校でこの傾向が見られます。具体的な定員が決まっていないことが気がかりですし、倍率が異常に高くなる可能性もあります。
したがって、「社会人入試」を受ける場合にも、「一般入試」を視野に入れて対策をしておくのが賢明です。すなわち、数学や英語をはじめから捨てるのではなく、「一般入試」を視野に入れて数学や英語も勉強しておき、秋口から始まる「社会人入試」で合格すればよし、もし不合格だった場合には「一般入試」を受験する、という流れです。
数学や英語は勉強に時間がかかる科目です。はじめから捨ててしまうと挽回できなくなります。苦手意識から敬遠してしまいがちですが、少なくともどちらか一方は、一般入試に向けた勉強をしておきましょう。
「社会人入試」は学業から離れていた社会人にとってたいへん魅力的な制度ではありますが、自分にとって魅力的だということは、他の社会人にとっても魅力的だということです。受験者数が増えた結果、国語と小論文のハイレベルな争いに巻き込まれる可能性があります。
「社会人入試」は便利ではありますが、「社会人入試一択」だけは避けるようにしてくださいね。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。